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戸建住宅の外観

電気式床暖房の電気代は月いくら?メーカー公式の試算条件から読み解く【2026年8月版】

エネチョイス編集部

この記事の結論

電気式床暖房の電気代は、ヒーターの定格消費電力をそのまま使用時間に掛けても出ません。実際にはサーモスタットで断続運転するため、掛かるのは「通電率」を織り込んだ分だけです。Three S TECHNOは公式サイトで「ヒーターワット数合計(kW)×8時間×31円/kWh×30日×25%」という算出式を示し、6帖プラン(864W)で月1,607円、8帖プラン(1,404W)で月2,611円、LDKプラン(2,472W)で月4,598円としています。株式会社プラサーモは8畳間・敷設率62%・1日8時間で月々3,625円。ただしこれらは断熱等級5相当・エコモード使用などの条件付きで、通電率が上がれば同じ機器でも数倍に振れます。単価の前提はいずれも31円/kWh(令和4年7月に全国家庭電気製品公正取引協議会が改定した新電力料金目安単価)です。

電気式床暖房の電気代は、ヒーターの定格消費電力に使用時間を掛けても出ません。 実際に効くのは「通電率」で、メーカー公式の試算式にはその係数がはっきり書かれています。この記事では、推定値を挟まず各社が公式サイトに載せている算出式と条件だけを並べ、電気式・ヒートポンプ式・ガス温水式・エアコンを条件込みで読めるようにします。

もうひとつ押さえたいのが、「深夜電力で蓄熱すれば安い」という前提が2026年時点では成立しにくくなっていることです。対象機器も料金プランも、実際に確認すると状況が変わっています。

【2026年8月25日時点】 本文の電気代は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が令和4年7月22日に改定した新電力料金目安単価 31円/kWh(税込) を前提にしています。資源エネルギー庁の省エネ情報でも同じ単価が採用されています。実際の単価は契約プランと燃料費調整で変わります。出典: 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問資源エネルギー庁 無理のない省エネ節約

この記事でわかること

  • 電気代が定格消費電力×時間では出ない理由と、公式試算に出てくる通電率の意味
  • Three S TECHNO・プラサーモ・パナソニックが公式に示している試算条件と金額
  • ヒートポンプ式温水床暖房の公式スペック(加熱能力と消費電力)から見える効率差
  • ガス温水式(東京ガス)・エアコン(資源エネルギー庁)との条件付き比較
  • 「深夜電力で安い」が今どうなっているか(蓄熱式の現在地

電気代は「定格消費電力×使用時間」では出ない

床暖房はスイッチを入れている間ずっとフルパワーで通電しているわけではありません。設定温度に達すればサーモスタットが通電を絞り、以降は断続運転になります。だから電気代の計算には「通電率」が入ります。

これを公式サイトに明記しているのがThree S TECHNOの「床暖だん」シリーズです。同社は次の算出式を掲げています。

①ヒーターワット数合計(kw)×8時間×31円/kWh(新電力料金目安単価)×30日×25% ②エコモードレベル4(最大)使用時/断熱等級5相当 (出典: Three S TECHNO 商品仕様

末尾の 25%が通電率です。ここが効きます。同社の8帖プラン(3S-2500ヒーター9枚、消費電力量1,404W、定格電流7.02A)で確かめると、25%を掛けた同社の目安は月2,611円。仮に25%を外して1日8時間フル通電したと仮定すれば同じ条件で月1万円を超える計算になり、同じ機器でも4倍の幅があることになります。

つまり見積書の「消費電力◯◯W」は上限であって平均ではありません。断熱性能が低い、設定温度が高い、外気温が低いといった条件はすべて通電率を押し上げます。逆に言えば、電気式床暖房の電気代を左右するのは機種選びより住宅の断熱性能と使い方です。

PTCヒーターは通電率を自動で下げる仕組み

パナソニックやプラサーモが採用しているPTCヒーターは、温度が上がると抵抗値が増えて発熱を自動的に抑えます。パナソニックは「PTC=Positive Temperature Coefficient(正温度係数)本商品の場合、温度上昇とともにヒーターの抵抗値が増大することを示します」と説明しています(出典: パナソニック 電気床暖房 フリーほっと)。

効果の大きさも公式に出ています。株式会社プラサーモは「日照により床温度が3℃上がった場合、消費電力を10%カットします」と記載(出典: プラサーモ)。パナソニックは自社のPTCヒーターで「電気代を約3%節約、年間約1,300円お得になります」とし、条件を「木造住宅・合板下地、10畳プラン、1日8時間、年間165日使用、新電力料金目安単価31円/kwh(税込)(2022年7月22日改訂)で計算。室温20℃・あたたかめ(床温約30℃)の場合。」と注記しています。

数%〜10%という水準で、劇的に安くなる技術ではありません。むしろ注記の「10畳プラン、1日8時間、年間165日」という前提のほうが、自宅の電気代を見積もるうえでは使えます

メーカー公式の試算をそのまま並べる

推定を挟まず、各社が公式サイトに掲載している数字だけを並べます。

メーカー・製品条件消費電力月額の目安
Three S TECHNO「床暖だん」6帖プラン1日8時間、30日、31円/kWh、通電率25%、エコモードレベル4、断熱等級5相当864W1,607円/月
Three S TECHNO「床暖だん」8帖プラン同上1,404W2,611円/月
Three S TECHNO「床暖だん」LDKプラン同上2,472W4,598円/月
株式会社プラサーモ8畳間、敷設率62%、1日8時間記載なし3,625円/月

出典: Three S TECHNO 商品仕様プラサーモ

同じ8畳前後でも2,611円と3,625円の差が出ますが、これは前提が違うからです。プラサーモ側は単価や通電率の前提を公開していません。条件が書かれていない金額は比較に使えない、というのがこの表の読みどころです。

「畳数」より「敷設率」を見る

もうひとつ効くのが敷設率(部屋の床面積のうち何%に床暖房パネルを敷くか)です。プラサーモは62%、東京ガスの試算は温水マット敷設率約70%、パナソニックのエコキュート床暖房機能は「敷設率60%(床暖房パネル敷設畳数12畳)」で最大20畳という条件を示しています(出典: パナソニック エコキュート 床暖房機能)。

家具の下や壁際にはパネルを敷かないため、部屋の広さと発熱する面積は一致しません。敷設率62%なら、8畳の部屋のうち実際に発熱するのは約5畳分という計算になります。見積書の「8畳用」が何m²・敷設率何%なのかは、金額と同じくらい確認する価値があります

なお本体価格については、Three S TECHNOが「型式や定格消費電力、定格電流、長さによって料金が変動いたします。お見積もりご希望の方はお問い合わせください。」としており、公式サイトに定価表はありません。電気式床暖房の工事込み価格は見積もりで確認するという前提で進めてください。

ヒートポンプ式温水床暖房との差はどこに出るか

電気ヒーター式は電気を直接熱に変えるので、投入した電力量を超える熱は出せません。ヒートポンプ式は外気の熱を汲み上げるため、ここが構造的に違います。

公式スペックで見ると差は明確です。コロナのヒートポンプ式温水暖房機「コロナエコ暖システム6.0」(型式名 ERS-60CM/CH)は、2025年4月8日発表・同年6月18日発売の製品で、仕様は次のとおりです。

項目
定格加熱能力6.0kW
定格加熱消費電力1.445kW
安定時加熱能力2.0kW
安定時加熱消費電力0.444kW
床暖房対応畳数外気温2℃の環境下で最大45畳(フロアマット敷設率70%・次世代省エネルギー基準相当の住宅断熱性能の場合)
仕向地日本国内の平年の最低外気温が-25℃以上の地域
希望小売価格(室外ユニット+循環ポンプユニット)密閉配管式566,500円、半密閉配管式544,500円(税込)

出典: コロナ ニュースリリース「コロナエコ暖システム6.0」

定格では6.0kWの熱を1.445kWで、安定時は2.0kWの熱を0.444kWで作っています。投入電力の約4倍の熱を取り出している計算です。コロナは製品ページでも「消費電力の1に対して2〜4倍のエネルギーを作り出します」と記載しています(出典: コロナ エコ暖シリーズ 特長)。

この数字を1日8時間・30日・31円/kWhに当てはめると、安定時消費電力0.444kWで運転し続けた場合は月約3,300円、定格1.445kWで動き続けた場合は月約10,800円という計算になります。実際は立ち上げ時に定格側、その後は安定時側に寄るため、この2つの間に収まります。45畳まで対応する熱源機の数字である点に注意してください。しかもその45畳は「フロアマット敷設率70%、次世代省エネルギー基準相当の住宅断熱性能を有する場合」の値で、コロナ自身が「暖房の適応畳数は住宅断熱性能・地域等により異なります」と注記しています。同じ月3,000円台でも、カバーする面積が電気ヒーター式とはまったく違います。

一方で初期費用は明確に高くなります。上記の希望小売価格は室外ユニットと循環ポンプユニットのみで、床暖房パネル・配管・施工費は別。室外機の設置スペースも要ります。

熱源をエコキュートで兼ねる選択肢もあります。パナソニックの床暖房機能付きエコキュート(DFシリーズ)は「最大20畳のお部屋まで床暖房が可能」(敷設率60%、床暖房パネル敷設畳数12畳)としつつ、運転時間の目安を「1日8時間程度(最大16時間以内)」と案内しています。給湯と暖房を1台でまかなう構成は、エコキュート側の選び方が効いてきます。詳しくはエコキュートの選び方ガイドにまとめています。

ガス温水式・エアコンと並べて見る

同じ床暖房でも熱源がガスの場合、公式試算は次のとおりです。

東京ガスは「8畳の部屋で1日8時間運転したときのコストの目安は約170円」「1ヵ月で計算すると約5,100円」とし、算出条件を「木造8畳1室、温水マット敷設率約70%、外気温7℃、室温13℃、フローリング仕上げ、設定温度20℃(レベル4)にて試算」と明記しています。料金は2022年12月時点の原料費調整額を適用した数値です(出典: 東京ガス 床暖房を使用した時のランニングコスト)。

エアコンについては、資源エネルギー庁が「暖房を1日1時間短縮した場合(設定温度:20℃)」に年間で電気40.73kWh・約1,260円の節約になると公開しています。同ページはひと冬を169日として計算しています(出典: 資源エネルギー庁 冷暖房機器の省エネ)。169日で割り戻すと、エアコン暖房は1時間あたりおよそ0.24kWh、31円/kWhなら1時間7円台という水準です。ただしこの割り戻しは本記事の計算であり、資源エネルギー庁が示している数字ではありません。同ページの他の項目は「エアコン(2.2kW)」を前提としていますが、この40.73kWhの項目には機種の明記がない点も申し添えます。

方式公式に示されている条件目安
電気ヒーター式床暖房8帖1,404W、1日8時間、通電率25%、31円/kWh2,611円/月(Three S TECHNO)
ヒートポンプ式温水床暖房安定時消費電力0.444kW、1日8時間、31円/kWh約3,300円/月(コロナの公式仕様からの計算、最大45畳対応の熱源機)
ガス温水式床暖房木造8畳1室、敷設率約70%、1日8時間、設定20℃約5,100円/月(東京ガス、2022年12月時点の料金)
エアコン暖房設定20℃、1日1時間短縮、暖房期間169日1時間あたり約0.24kWh(資源エネルギー庁の数値からの本記事の割り戻し。機種の明記なし)

この表は「どれが安いか」のランキングではありません。 前提となる面積も熱源機の規模も料金改定時点もバラバラだからです。読み取るべきは、方式ごとに公式が置いている前提の形であって、金額の大小ではありません。エアコンとの併用を考えている方はエアコンの電気代を下げる方法もあわせてご覧ください。

「深夜電力だから安い」は今も成立するのか

蓄熱式床暖房は、割安な深夜電力で蓄熱材を温め、日中に放熱させる方式です。この前提は2026年時点でかなり弱くなっています。

まず機器そのものが減っています。 パナソニックの深夜電力利用型床暖房「蓄熱ホットフロア」(対象品番 DR3650・DR3649)は、同社FAQで「<販売終了品>」と表記されています(出典: パナソニック よくあるご質問)。

次に料金プランです。 東京電力エナジーパートナーの「深夜電力」は「2016年3月31日をもって新規ご加入の受付を終了いたしました」と公式に案内されています(深夜電力Aは基本料金1契約182円50銭、電力量料金28円85銭/kWh、毎日午後11時から翌朝午前7時までの8時間)。出典: 東京電力エナジーパートナー 深夜電力

現在申し込める夜間蓄熱式機器向けプランは「スマートライフS/L」で、電力量料金は午前6時〜翌午前1時が35.76円/kWh、午前1時〜午前6時が27.86円/kWhです。割安な時間帯は5時間、単価差は約8円/kWhにとどまります。なお同ページには、スマートライフS/Lとは別枠で掲載されている旧プラン「スマートライフプラン」について「※スマートライフプランは、現在新規ご加入の受付を停止しております。」との注記があります。受付停止はこの旧プランに対する案内で、スマートライフS/Lの記載ではありません(出典: 東京電力エナジーパートナー スマートライフ)。

メーカー公式サイトには「昼間の約1/3もおトクな夜間電力」といった表現が残っている場合もありますが(出典: パナソニック 温水式床暖房)、現行の料金表と突き合わせると差はもっと小さい、というのが2026年8月時点の実態です。「夜間が3分の1」という前提で回収年数を計算している提案を受けたら、契約する電力プランの単価表で確認してください。

さらに国の制度も撤去を後押しする側に振れています。給湯省エネ2026事業では、高効率給湯器の設置に伴って2025年11月28日以降に電気蓄熱暖房機を撤去する場合、4万円/台(2台まで)の撤去加算が用意されています。予算36億円を目途に実施し、予算額に達し次第終了予定です。同事業は撤去に伴い「ご契約の電気料金メニューが変更となる可能性」があるとも注意喚起しています(出典: 給湯省エネ2026事業 撤去加算について)。

使い方・安全性・見積もりで確認すること

資源エネルギー庁が挙げている使い方

資源エネルギー庁が挙げている床暖房のコツは3つです。「室温は低めに設定しましょう」「就寝や外出の約30分前にスイッチを切るようにしましょう」「床暖房の上には、カーペットやラグマットなどを使わない方が効果的です」(出典: 資源エネルギー庁 冷暖房機器の省エネ)。

3つ目は快適性ではなく熱の伝わり方の問題です。PTCヒーターは床温が上がった部分の発熱を自動的に抑えるため、断熱性の高いものを載せるとその部分の熱は部屋に出ていきません。パナソニックも共通のQ&Aでクッションやラグ、脚のない家具を床暖房の上に置くことへの制限を案内しています(出典: パナソニック 床暖房システム 共通Q&A)。

床面温度と低温やけど

パナソニックは電気式床暖房の床面温度について「最高で約33℃~35℃になります(室温20℃の場合)」とし、一般には30℃前後で使用されると案内しています(出典: パナソニック 電気式床暖房についてのQ&A)。

東京都は低温やけどについて、44℃で3〜4時間、46℃で30分〜1時間、50℃で2〜3分という温度と時間の関係を公表しています(出典: 東京都 就寝時の低温やけどに注意!)。床暖房の床面温度はこの範囲を下回りますが、乳幼児や高齢者、同じ姿勢で長時間過ごす場合は、床に直接寝そべらないなどの配慮をしてください。機器側にも安全設計があり、Three S TECHNOのコントローラーには「連続運転時8時間後自動停止」が備わっています。

なおパナソニックのFAQには、床暖房は「エアコンやファンヒーターに比べて暖まるのが遅い」ため他の暖房との併用が推奨される旨、また構造や敷設率によっては単独で部屋全体を暖められない場合がある旨も記載されています。床暖房だけで家全体をまかなう前提の提案は、敷設率と併用機器の有無を確認してください。

補助金と売電単価の現状

床暖房パネル単体を対象にした国の補助制度は2026年8月時点で見当たりませんが、熱源側では制度が動いています。給湯省エネ2026事業は予算570億円(令和7年度補正予算)、交付申請の受付は2026年3月31日開始で締切は遅くとも2026年12月31日、予算上限に達し次第終了です。ヒートポンプ給湯機(エコキュート)は基本額7万円/台、性能加算3万円/台(出典: 給湯省エネ2026事業 事業概要)。床暖房機能付きの機種が対象になるかは登録製品次第なので、事業者に型番ベースで確認してもらってください。

太陽光や蓄電池と組み合わせて昼間に自家消費させる構想なら、前提は2つあります。国のDR家庭用蓄電池事業(令和7年度補正・上限60万円/申請)は2026年5月29日に予算到達で公募終了し、2026年8月時点で新規申請はできません(出典: SII 令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業国のDR補助金の終了と次回の見通し)。一方、東京都の令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業は10万円/kWh、DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸で継続しています。ただし2026年10月1日以降はSIIの令和8年度登録機器のみが対象になるため、この記事の公開時点(2026年8月)から機器の選択肢が絞られます(出典: 東京都)。売電側は2026年度の住宅用FIT(10kW未満)が1〜4年目24円/kWh、5〜10年目8.3円/kWh(出典: 資源エネルギー庁 買取価格・期間等)。売るより使うほうが有利な場面が増えており、床暖房のような大きな負荷を昼間に寄せる運転は理にかなっています。

見積書では、次の項目が書面に落ちているかを確認しましょう。読み方は見積書のチェックポイントで解説しています。

  • 床暖房パネルの型式ヒーター合計ワット数、施工する面積(m²)と敷設率
  • 電気代の試算に使った電力単価・1日の使用時間・使用日数・通電率
  • ヒートポンプ式なら定格加熱能力と定格加熱消費電力、対応外気温、メーカー保証年数
  • 補助金を前提にした金額の場合、その制度の現在の公募状況

オール電化住宅全体でのコスト構造はオール電化のコストシミュレーションもあわせてご覧ください。

まとめ

  • 電気式床暖房の電気代は定格消費電力×使用時間では出ない。Three S TECHNOの公式算出式には通電率25%が明示されており、この係数次第で同じ機器でも数倍の幅が出る
  • メーカー公式の試算値は、Three S TECHNOの8帖プラン(1,404W)で月2,611円、LDKプラン(2,472W)で月4,598円、プラサーモの8畳間(敷設率62%)で月々3,625円。いずれも31円/kWh・1日8時間などの条件付き
  • ヒートポンプ式は公式仕様上、投入電力の約4倍の熱を作る(コロナ ERS-60CM/CH:定格6.0kW/1.445kW、安定時2.0kW/0.444kW)。ただし初期費用と設置スペースは電気ヒーター式より大きい
  • 「深夜電力だから安い」は前提が変わっている。東京電力の深夜電力は2016年3月31日で新規受付終了、現行スマートライフS/Lの昼夜差は約8円/kWh。国の給湯省エネ2026事業には電気蓄熱暖房機の撤去加算(4万円/台・2台まで)がある

よくある質問

Q.電気式床暖房の電気代は月いくらですか?

A.メーカーが公式に示している試算では、Three S TECHNOの「床暖だん」で6帖プラン(ヒーター合計864W)が月1,607円、8帖プラン(1,404W)が月2,611円、LDKプラン(2,472W)が月4,598円です。算出式は「ヒーターワット数合計(kW)×8時間×31円/kWh×30日×25%」で、エコモードレベル4(最大)使用時・断熱等級5相当という条件が付いています。株式会社プラサーモは8畳間・敷設率62%・1日8時間で月々3,625円としています。いずれも住宅の断熱性能や設定温度で変わるため、自宅の数字は見積もり時に条件込みで出してもらってください。

Q.なぜ「定格消費電力×使用時間」で計算すると合わないのですか?

A.床暖房はサーモスタットで温度を保つため、運転中ずっとフルパワーで通電しているわけではないからです。Three S TECHNOの算出式には通電率にあたる「25%」が明示されており、8帖プラン(1,404W)を1日8時間・30日・31円/kWhで単純計算すると約10,400円になるところ、25%を掛けた月2,611円が同社の目安値になっています。つまり通電率が上がる(断熱が弱い、設定温度が高い、外が寒い)ほど請求は上振れします。カタログの定格値は上限であって平均ではない、と読むのが実務的です。

Q.ヒートポンプ式の温水床暖房とはどれくらい効率が違いますか?

A.コロナのヒートポンプ式温水暖房機「コロナエコ暖システム6.0」(ERS-60CM/CH)の公式仕様では、定格加熱能力6.0kWに対して定格加熱消費電力1.445kW、安定時は加熱能力2.0kWに対して消費電力0.444kWです。投入した電力の約4倍前後の熱を取り出している計算になります。同社は「消費電力の1に対して2〜4倍のエネルギーを作り出します」とも記載しています。電気をそのまま熱に変える電気ヒーター式は、この倍率が1を超えられません。

Q.蓄熱式床暖房を深夜電力で動かせば安く済みますか?

A.2026年8月時点では前提が変わっています。パナソニックの蓄熱式床暖房「蓄熱ホットフロア」(DR3650・DR3649)は同社FAQで販売終了品と表記されています。東京電力エナジーパートナーの「深夜電力」は2016年3月31日で新規加入受付を終了し、現行の「スマートライフS/L」でも午前1時〜午前6時が27.86円/kWh、それ以外が35.76円/kWhで、夜間が2割ほど安いという水準にとどまります。さらに国の給湯省エネ2026事業では、高効率給湯器の設置に伴って電気蓄熱暖房機を撤去する場合に4万円/台(2台まで)の撤去加算が用意されています。

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