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戸建住宅の外観

ネットメータリングとは?日本のFIT制度との違いと余剰電力の使い道【2026年8月版】

エネチョイス編集部

この記事の結論

ネットメータリングとは、太陽光などで発電して系統へ送り出した電気の分だけ、電力会社から買った電気の請求量を減らせるようにする料金制度です。米国エネルギー情報局(EIA)は「一定の請求期間の中で、系統から供給された電気のうち請求対象となる量を減らすことを特定の需要家に認める料金メニューまたは請求プログラム」と定義しています。日本には国の制度としての相殺型はなく、住宅用太陽光(10kW未満)は自分で消費した後の余剰分を固定価格で買い取ってもらう「余剰買取」で運用されています。2026年度の調達価格は初期投資支援スキームにより運転開始から4年目までが24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWhで、調達期間は10年間です。

ネットメータリングとは、太陽光などで発電して系統へ送り出した電気の分だけ、電力会社から買った電気の請求量を減らせるようにする「相殺型」の料金制度です。 日本には国の制度としての相殺型はなく、住宅用太陽光(10kW未満)は自分で消費した後に余った分だけを固定価格で買い取ってもらう「余剰買取」で運用されています。

つまり「ネットメータリングだからおトク」という海外の話は、そのままでは日本の家庭に当てはまりません。この記事では、公的機関と電力会社の公式資料だけを使って、海外の相殺制度・日本の余剰買取・その中間にある小売メニューの3つを並べて整理します。

【2026年8月25日時点】 2026年度の住宅用太陽光(10kW未満)のFIT調達価格は、初期投資支援スキームにより運転開始から4年目までが24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWh、調達期間は10年間です。2026年度の再エネ賦課金単価は4.18円/kWhで、2026年5月検針分から2027年4月検針分まで適用されます。出典: 経済産業省 再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します

この記事でわかること

  • ネットメータリングの公式な定義と、請求書がどう変わるのかという構造
  • 日本の**FIT(余剰買取)**との違いと、2026年度の価格・期間
  • FIT期間が終わったあとの余剰電力の行き先と、公表されている買取単価の例
  • 日本で相殺に最も近い小売事業者の有料メニューの中身と、読み落としやすい条件
  • 売る・貯める・使うを比べるときに使える、公的資料の想定値

ネットメータリングとは「請求される電気の量を減らす」制度

定義は「請求対象の電力量を減らす仕組み」

米国エネルギー情報局(EIA)は、Net metering を次のように定義しています。

Utility tariffs or billing programs that allow certain types of customers to reduce the volume of billed electricity supplied by the grid within a defined billing period. The reduced volume of billed electricity takes into account the amount of electricity that the customer sold back to the grid during times when self-generation (typically powered by a renewable energy source) exceeded consumption. (出典: U.S. Energy Information Administration Glossary

日本語にすると「一定の請求期間の中で、系統から供給された電気のうち請求対象になる量を、特定の需要家が減らせるようにする料金メニューまたは請求プログラム」です。減らされる請求量は、自家発電が消費を上回ったときに系統へ売り戻した電気の量を織り込んで計算される、とも書かれています。ポイントは、電気を安く買い取ってもらうのではなく、請求される「量」そのものを減らすという構造にあります。

単価はいくらで相殺されるのか

もう一段踏み込んだ説明が、カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)の資料にあります。同州のNet Energy Metering(NEM)について、こう書かれています。

Under NEM tariffs, participating customers receive bill credits for excess generation that is exported to the electric grid during times when it is not serving onsite load. These bill credits are applied to customers’ monthly bills at the retail rates (including generation, distribution, and transmission components) that the customers pay for energy consumption according to their otherwise applicable rate structures. (出典: CPUC Net Energy Metering

自宅の負荷に使われずに系統へ送られた余剰発電に対して、その家庭が電気を買うときと同じ小売料金(発電・配電・送電の各要素を含む)でクレジットが付く、というのが核心です。売る側の単価と買う側の単価が同じになるため、結果として「相殺」と表現されます。

日本の料金表に置き換えるとどうなるか

日本の家庭の電力量料金がどのくらいかを見ておくと、この構造の意味がわかりやすくなります。東京電力エナジーパートナーの「スタンダードS・スタンダードL」(関東エリア)の料金は次のとおりです。

使用量の区分電力量料金(1kWh・税込)
〜120kWh29.80円
121〜300kWh36.40円
301kWh〜40.49円

出典: 東京電力エナジーパートナー スタンダードプラン(関東エリア)。電力量料金は両プラン共通で、基本料金はスタンダードSが10Aにつき311.75円、スタンダードLが1kVAにつき311.75円です。実際の請求にはこのほか燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金が加わります。

仮にこの家庭が完全なネットメータリングの下にあれば、系統へ1kWh送るたびに、その月の請求から29.80円から40.49円分の電力量料金が消えていく計算になります。一方、日本のFIT制度で同じ1kWhを送った場合に受け取れるのは、後述するとおり24円または8.3円の現金です。同じ「余った1kWh」でも、制度が違えば価値が変わるということです。

日本の制度は相殺ではなく「余剰買取」

買取の対象は「自分で消費した後の余り」

資源エネルギー庁は、FIT・FIP制度の概要でこう説明しています。

発電した電気は全量が買取対象になりますが、住宅の屋根に載せるような10kW未満の太陽光の場合やビル・工場の屋根に載せるような10〜50kWの太陽光の場合は、自分で消費した後の余剰分が買取対象となります。 (出典: 資源エネルギー庁 FIT・FIP制度 制度の概要

順番は、①まず自宅で使う ②余った分を固定価格で買い取ってもらう、です。買い取られた電気は現金として受け取るもので、電気料金の請求量が減るわけではありません。ここがネットメータリングとの決定的な違いです。

なお買取費用は再生可能エネルギー発電促進賦課金として電気の使用者から広く集められており、2026年度の単価は4.18円/kWh、経産省の試算では1か月400kWhの需要家モデルで月額1,672円・年額20,064円の負担となります(出典: 経済産業省 2026年3月19日発表)。賦課金の仕組みは再エネ賦課金の解説でまとめています。

2026年度の調達価格と期間

年度住宅用太陽光(10kW未満)の調達価格
2024年度16円/kWh
2025年度上半期(4〜9月)15円/kWh
2025年度下半期(10〜3月)・2026年度・2027年度24円/kWh(運転開始〜4年目)、8.3円/kWh(5〜10年目)

出典: 経済産業省 2026年3月19日発表調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」(PDF)

経産省は「屋根設置太陽光発電の導入を加速化するため、国民負担が増えない範囲の中で、2025年度下半期より、初期投資支援スキームを導入し、住宅用太陽光発電は24円(〜4年)、8.3円(5〜10年)」としています。前半に厚く後半を薄くする階段型で、調達期間は10年間のままという点は変わっていません。

数字だけ見ると「2025年度の15円から24円に上がった」と読めますが、上がっているのは最初の4年だけで、5年目以降は8.3円です。10年間の合計で受け取る額を比べずに「今年は高い」と説明する営業トークには注意してください。

相殺型に移行するという方針は示されていない

2026年2月にまとめられた調達価格等算定委員会の意見では、住宅用太陽光について「卒FIT後のビジネスモデルが成熟するまでの猶予期間として更に2年程度の準備期間を設けることとし、2029年度に支援期間の短縮の適用を開始することを基本とする」と記載されています。議論はFITという枠の中での支援設計の話であり、相殺型の制度に切り替えるという方針は示されていません。

また同意見の別紙には「2026年度はFIP制度が認められる対象を50kW以上とする」とあり、住宅用の規模はFIP(市場価格に連動するプレミアムを受け取る制度)の対象にもなっていません(出典: 同PDF)。

FIT期間が終わったあと、余剰電力はどうなるか

買取期間は10年、満了は2019年11月から順次

資源エネルギー庁は、住宅用太陽光の買取期間について次のように説明しています。

住宅用太陽光発電の余剰電力は、固定価格での買取期間が10年間と定められていることから、2009年11月に開始した余剰電力買取制度の適用を受けた方については、2019年11月以降、10年間の買取期間を順次満了していくことになります。 (出典: 資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」よくあるご質問

満了時期については、買取期間満了の6か月から4か月前(買取者のシステム都合によっては3か月前)を目途に、現在の買取事業者から通知が届くことになっています。

何もしないとどうなるか

同じFAQには、放置した場合の扱いも書かれています。契約が自動継続になっている場合は、新しい単価で買取が続きます。自動継続でない場合は、どの小売電気事業者とも契約していない状態になり、余剰電力は一般送配電事業者が無償で引き受けます。資源エネルギー庁はこれを**「一時的・例外的な『受け皿』」**と位置づけたうえで、「買取期間が満了した後の余剰電力が、必ず無償引き取りになるわけではありません」と明記しています。

実際の買取単価の例

FIT満了後の単価は各小売電気事業者が独自に設定するため、一律ではありません。公表されている例として、東京電力エナジーパートナーの「再エネ買取標準プラン」を挙げます。

項目内容
買取単価8.50円/kWh(税込。非化石価値相当額および消費税等相当額を含む)
手続きFIT買取期間満了まで同社に売電していた場合は不要(自動的に本プランでの買取に移行)
契約期間FIT買取期間満了日の翌日から、その日が属する年度の末日まで(以降1年ごとに自動更新)
支払い発電設備10kW未満は年2回(1〜5月分を6月分に、7〜11月分を12月分に合算)
対象エリア栃木・群馬・茨城・埼玉・千葉・東京(島嶼地域を除く)・神奈川・山梨・静岡(富士川以東)

出典: 東京電力エナジーパートナー 再エネ買取標準プラン。同社は「買取単価は今後、見直す場合がございます」と注記しています。他エリアの単価はこの数字とは異なるため、ご自身の地域で買取を行う事業者の公式サイトで確認してください。

なお資源エネルギー庁は「一般に、太陽光パネルは20〜30年間又はそれ以上発電し続けることが可能です」とし、住宅用は「最初の10年間は制度に基づく買取が行われ、その後少なくとも10年間は自家消費や自由契約での売電が行われることを想定して制度設計されています」と説明しています。10年で終わる設備ではない前提で選択肢を考えるのが筋です。満了前後の進め方はFIT期間満了後の選択肢にまとめています。

日本で相殺に最も近いのは小売事業者の有料メニュー

国の制度としてのネットメータリングはありませんが、小売電気事業者が自社の料金メニューとして相殺に近いサービスを提供している例はあります。東京電力エナジーパートナーの「再エネおあずかりプラン」がその一つです。

ご家庭に蓄電池を設置しなくても、余剰電力を当社がお預かりしたとみなし、ご自宅でご使用された電気に充当することで、おトクに余剰電力を活用いただけるプランです。適用される電力量料金単価のうち、単価の高い順に買取りいたします。 (出典: 東京電力エナジーパートナー 再エネおあずかりプラン

項目内容
充当(相殺)の上限250kWh/月
おあずかりサービス料金4,000円/月(消費税等相当額10%含む)
上限超過分・使用量を上回る分8.5円/kWh(消費税等相当額10%含む)で買取
加入条件同一住所で電気の需給契約と再エネ発電の受給契約があること、料金のクレジットカード払い、同社指定のプランへの加入

読むときに落としやすいポイントが3つあります。

1. 無料の制度ではありません。 おあずかりサービス料金は月4,000円、年間では48,000円です。毎月250kWhの枠をどれだけ使い切れるかで損得が変わります。

2. 充当は「単価の高い順」です。 電力量料金の高い区分から消えていくため、使用量が少なければ単価の低い区分としか相殺できません。

3. 再エネ賦課金は相殺前の使用電力量で計算されます。 同社のモデルケースには「再生可能エネルギー発電促進賦課金は使用電力量(600kWh)を基に算定されます」という注記があります。充当で電力量料金が減っても、賦課金の計算根拠になる使用電力量は減りません。

同社自身も、蓄電池との比較について「お客さまの余剰電力量やご使用状況によっては、蓄電池を導入された場合と比べおトクにならない場合もございます」と注記しています。メニュー名や図解ではなく、上限kWh・月額料金・超過分の単価・賦課金の扱いという4点を数字で突き合わせるのが正しい読み方です。

相殺型は海外でも見直しが進んでいる

「日本にはネットメータリングがなくて遅れている」という論調を目にすることがありますが、相殺型が永続する前提の制度かというと、そうとも限りません。前出のCPUCの資料には、NEMについて次の一文があります。

These tariffs are closed to new enrollments.

さらに、2023年4月15日以降に系統連系を申請した顧客には、後継のNet Billing Tariff(NBT)が適用されています。CPUCはNEMとの違いをこう説明しています。

The NBT’s major difference from NEM 2.0 is that under the NBT, compensation for excess generation exported to the electric grid is applied to a customer’s bill at a rate reflecting the value of this generation to the grid.

小売料金と同額で相殺するのではなく、その電気が系統にとって持つ価値を反映した単価で評価する方向への転換です。日本の卒FIT後の買取単価が一桁円台にとどまることと根っこは同じで、制度の名前が違っても家庭が向き合う問いは共通しています。

「売る・貯める・使う」を判断するための数字と注意点

国が採算計算に使っている想定値

調達価格等算定委員会が、住宅用太陽光(10kW未満)の2026年度の価格を決める際に置いた想定値は次のとおりです。

項目想定値
余剰売電比率70.0%
自家消費分の便益27.31円/kWh
調達期間終了後の売電価格10.0円/kWh
設備利用率13.7%
システム費用25.5万円/kW
調達期間10年間

出典: 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」(PDF)

これは制度設計上の前提であって、個別の家庭の実績値ではありません。ただし、自家消費1kWhの便益(27.31円)と、調達期間終了後の売電1kWh(10.0円)に約2.7倍の開きがあると国が置いていることは、方向感の目安になります。同時に、発電した電気の70%は余って系統へ流れるとも想定されており、「昼間に使い切れないのが標準」という前提でもあります。

それでも「絶対にこちらが得」とは言えない

資源エネルギー庁は、蓄電池や電気自動車と組み合わせた自家消費と売電の比較について、次のように回答しています。

電気料金や蓄電池の価格及び小売電気事業者等の買取メニューによっても異なるため、一概にどちらが経済的にメリットがあるかということを申し上げることはできません。 (出典: 資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」よくあるご質問

同庁は卒FIT世帯向けに、勧誘トークへの注意喚起ページも公開しています。挙げられている4つの事例と回答は次のとおりです(出典: 資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」買取期間満了をむかえるみなさま)。

  • 「0円買取となるため、蓄電池を付けなければ損をすることになる」→「蓄電池等と組み合わせて自家消費を拡大することは可能ですが、蓄電池を設置しなければ必ず損をするということはありません」
  • 「0円買取となるため、当社と売電契約しなければ損をすることになる」→「特定の1社と売電契約をしなければ必ず損をするということはありません」
  • 「売電より、蓄電池と組み合わせて自家消費する方が絶対に得である」→「余剰電力の売電と、蓄電池と組み合わせた自家消費のどちらがお得かは、個々のケースによって異なります」
  • 「現在買取を行う電力会社は買取終了のため、当社と契約しなければ損をする」→「必ずしも現在買取を行っている電力会社が買取をしないとは言えません」

同庁は「太陽光で発電した電力の0円での引き取りは、一時的に買手が不在となった場合の例外的なケースです」とも明記しています。比較の考え方は売電と自家消費の比べ方に、訪問販売でのトラブル事例は太陽光・蓄電池の悪質商法にまとめています。

2026年8月時点の補助金の状況

国のDR家庭用蓄電池事業(令和7年度補正・補助上限は1申請あたり60万円)は、2026年3月24日に公募が始まりましたが、2026年5月29日に交付申請額の合計額が予算に達したことを確認したため公募終了しています(出典: SII 令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業)。次回公募は未公表のため、国の補助金を前提にした購入計画は現時点では立てられません。経緯は国のDR補助金の終了と次回の見通しにまとめています。

自治体の制度は動いています。東京都の令和8年度「家庭における蓄電池導入促進事業」は蓄電容量あたり10万円/kWh(助成対象経費(税抜)が上限)で、DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸です。DR実証に参加する場合は、エネルギーマネジメント機器およびIoT関連機器を設置すると1台当たり15万円、設置しない場合は1台当たり10万円の加算があります。ただし令和8年10月1日以降に事前申込をする場合は、SII(環境共創イニシアチブ)が令和8年度の登録済製品一覧に登録した機器のみが助成対象になります(令和8年4月1日から6月30日までに契約締結または工事が完了した事業を除く)。機種を決める前に対象製品かどうかを確認してください(出典: クール・ネット東京 令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業)。

見積もりや契約前に確認したい項目

  • FIT認定を受ける場合、**適用される年度の調達価格と、単価が切り替わる年(4年目と5年目)**が書面に明記されているか
  • FIT満了後に想定している買取事業者名と、その事業者が現在公表している単価
  • 相殺型の小売メニューを勧められた場合、上限kWh・月額料金・超過分の単価・賦課金の扱いの4点
  • 蓄電池を併せて提案された場合、機器費と工事費が分かれた見積もりになっているか(総額一式のままでは他社と比べられません)
  • 補助金を前提にした試算なら、その補助金が現時点で申請可能な状態か(国のDR補助金は公募終了中)

まとめ

  • ネットメータリングは請求される電気の量そのものを減らす制度で、CPUCの説明では小売料金でクレジットが付く。日本の住宅用太陽光は自家消費した後の余剰分を固定価格で買い取る仕組みで、構造が違う
  • 2026年度の住宅用(10kW未満)の調達価格は24円/kWh(〜4年目)と8.3円/kWh(5〜10年目)、調達期間10年間。「今年は高い」ではなく10年合計で見る
  • FIT満了後の単価は事業者ごとに異なる。公表例では東京電力エナジーパートナーの再エネ買取標準プランが8.50円/kWh(税込)。相殺に近い有料メニューもあるが、上限kWh・月額料金・賦課金の扱いまで確認する
  • 資源エネルギー庁は売電と自家消費について**「一概にどちらが経済的にメリットがあるかということを申し上げることはできません」**としている。「絶対に得」と断言する勧誘には、同庁自身が注意喚起を出している

よくある質問

Q.ネットメータリングと日本のFIT制度は何が違うのですか?

A.お金の受け取り方の構造が違います。ネットメータリングは請求される電気の量そのものを減らす仕組みで、カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)は同州のNEMについて「系統へ送った余剰発電に対して、その顧客がエネルギー消費に対して支払っている小売料金(発電・配電・送電の各要素を含む)で請求クレジットが適用される」と説明しています。日本のFIT制度は、資源エネルギー庁の説明どおり10kW未満の住宅用太陽光では「自分で消費した後の余剰分が買取対象」で、買い取られた電気は現金として受け取ります。2026年度の調達価格は24円/kWh(運転開始〜4年目)と8.3円/kWh(5〜10年目)、調達期間は10年間です。

Q.日本にネットメータリングに近いサービスはありますか?

A.国の制度としてはありませんが、小売電気事業者の有料メニューとして近いものはあります。東京電力エナジーパートナーの「再エネおあずかりプラン」は、余剰電力を同社が預かったとみなして自宅で使った電気に充当する仕組みで、上限は250kWh/月、おあずかりサービス料金は4,000円/月(消費税等相当額10%含む)です。250kWhを超える分と、使用電力量を上回る分は8.5円/kWhで買取となります。同一住所で電気の需給契約と再エネ発電の受給契約があること、クレジットカード払いであることなどの加入条件があり、同社は「お客さまの余剰電力量やご使用状況によっては、蓄電池を導入された場合と比べおトクにならない場合もございます」と注記しています。

Q.2026年8月時点で、余剰電力はいくらで売れますか?

A.FIT期間中かどうかで変わります。2026年度に認定を受ける住宅用太陽光(10kW未満)は24円/kWh(運転開始〜4年目)、8.3円/kWh(5〜10年目)です。FIT期間が満了した後は各小売電気事業者が独自に単価を設定するため一律ではありません。公表例として、東京電力エナジーパートナーの「再エネ買取標準プラン」は8.50円/kWh(税込)で、同社は「買取単価は今後、見直す場合がございます」と注記しています。ご自身のエリアで買取を行う事業者の公式サイトで最新の単価を確認してください。

Q.余剰電力は売るのと自家消費するのと、どちらが得ですか?

A.資源エネルギー庁は、蓄電池や電気自動車と組み合わせた自家消費と売電の比較について「電気料金や蓄電池の価格及び小売電気事業者等の買取メニューによっても異なるため、一概にどちらが経済的にメリットがあるかということを申し上げることはできません」と回答しています。判断材料の一つとして、調達価格等算定委員会が住宅用太陽光の採算計算に使っている想定値では、自家消費分の便益が27.31円/kWh、調達期間終了後の売電価格が10.0円/kWhと置かれています。あくまで制度設計上の想定値で、実際の損得はご家庭の使用パターンと機器の価格で変わります。

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