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電気プラン相談の風景

断熱リフォームで電気代はどう変わる?2026年の補助金と削減額の計算手順【8月版】

エネチョイス編集部

この記事の結論

断熱リフォームで電気代がいくら下がるかは、住宅の状態・地域・冷暖房の使い方で変わるため、国が「◯%削減できる」と保証している数字は見当たりません。2026年8月25日時点で公的に確認できるのは補助金の中身です。環境省の先進的窓リノベ2026事業は予算1,125億円、補助上限は1戸あたり100万円で、戸建の内窓設置なら1箇所あたり22,000円〜140,000円(性能とサイズによる)。国土交通省のみらいエコ住宅2026事業は壁・屋根天井・床の断熱改修が対象で、上限は平成3年以前に新築された住宅なら1戸100万円です。実績で見ると、窓リノベの累計申請は2026年7月末時点で77,533戸・160億6,672万円なので、1戸あたりの平均補助額はおよそ20.7万円という規模感になります。電気代の削減額は、この補助額と見積書の工事内容、自宅の冷暖房の使用量から自分で計算するのが堅実です。

断熱リフォームで電気代がいくら下がるかは、国の補助制度でも評価の対象になっていません。 削減幅は既存住宅の状態と使い方で大きく変わるためで、「冷暖房費が20〜40%下がる」といった数字は前提条件を書かないと意味を持ちません。

一方で、2026年に使える補助金の中身は公式サイトで1円単位まで公開されています。 この記事では、確認できる事実(補助額・対象・期限・予算の消化状況)だけを並べ、そのうえで電気代の削減額を自宅の数字で見積もる手順を示します。

【2026年8月25日時点】 住宅省エネ2026キャンペーンの予算執行率(概算値)は、先進的窓リノベ2026事業が19%、みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠が4%、給湯省エネ2026事業が39%です。いずれも予算上限(100%)に達し次第、受付終了となります。出典: 住宅省エネ2026キャンペーン先進的窓リノベ2026事業 補助金申請額の推移みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)申請額の推移

この記事でわかること

  • 「電気代が◯%下がる」という数字を、どう扱えばいいのか
  • 2026年に使える国の断熱リフォーム補助金2本の中身と上限額
  • 窓・壁・天井・床それぞれの公式の補助単価
  • 実際に申請されている1戸あたりの平均補助額
  • 電気代の削減額と回収年数を自分の数字で計算する手順

「電気代が◯%下がる」という数字を先に疑う

断熱リフォームの記事や営業資料には、たいてい削減率が書かれています。ただしこの数字は、次の条件がそろって初めて意味を持ちます。

  • 改修前の住宅がどの断熱水準だったか
  • 地域区分(同じ工事でも北海道と九州では負荷が違う)
  • 何部屋、何箇所を改修したか
  • 改修後にどんな温度設定で、何時間冷暖房を使うか

国の補助事業を見ると、この不確かさが制度の設計にそのまま表れています。環境省の先進的窓リノベ2026事業は、補助額を窓の熱貫流率(Uw値)とサイズで決めています。国土交通省のみらいエコ住宅2026事業は、躯体の断熱改修について**断熱材の使用量(㎥)**で決めています。どちらも「電気代がいくら下がったか」では支払われません。

つまり、国が測れると考えているのは仕様であって、光熱費の結果ではないということです。削減率を断定する説明を受けたら、その根拠が誰のどの試算なのかを聞いてください。

では何を判断材料にするか。ひとつは、あとで述べる自宅の使用量からの試算です。もうひとつは、補助金でいくら戻るかという確定した数字です。まずは後者から見ていきます。

2026年の断熱リフォーム補助金は「国2本+自治体」の三層

2026年の国の住宅省エネ支援は「住宅省エネ2026キャンペーン」としてまとめられており、4つの事業で構成されています(出典: 住宅省エネ2026キャンペーン)。

事業名所管断熱リフォームとの関係
先進的窓リノベ2026事業環境省窓・ドアの断熱改修が対象
みらいエコ住宅2026事業国土交通省躯体(壁・屋根天井・床)の断熱改修ほかが対象
給湯省エネ2026事業経済産業省高効率給湯器(エコキュート等)が対象
賃貸集合給湯省エネ2026事業経済産業省賃貸集合住宅の給湯器が対象

先進的窓リノベ2026事業(窓・ドア)

予算は1,125億円(令和7年度補正予算)。補助上限は住宅1戸あたり100万円です。対象工事はガラス交換、内窓設置、外窓交換(カバー工法・はつり工法)、ドア交換(カバー工法・はつり工法)で、既存住宅が対象。工事着手日は2025年11月28日以降、交付申請の受付は遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合はその時点まで)とされています(出典: 先進的窓リノベ2026事業 事業概要対象要件の詳細)。

なお、補助額の合計が5万円未満だと申請できません。1箇所だけの小さな工事では対象外になる可能性があります。

みらいエコ住宅2026事業(壁・天井・床ほか)

リフォーム枠の予算は300億円。原則として平成28年12月31日以前に新築された住宅が対象で、補助上限は新築時期と工事基準の組み合わせで決まります(出典: みらいエコ住宅2026事業 リフォーム)。

住宅の新築時期義務基準対応次世代省エネ基準対応
〜平成3年100万円/戸50万円/戸
平成4年〜平成28年80万円/戸40万円/戸

古い住宅ほど上限が高く設定されているのが特徴です。ただし実際の補助額は「補助対象工事ごとに定められた補助額の合計」であり、この表の上限を超えることはありません。工事の中身が薄ければ、上限まで届かない構造です。

自治体の制度(東京都の例)

自治体の制度は、国とは別枠で走っています。東京都の令和8年度「既存住宅における省エネ改修促進事業」では、助成対象者は都内に住宅を所有する個人・法人および管理組合で、内容は次のとおりです(出典: 東京都 既存住宅における省エネ改修促進事業(令和8年度))。

対象助成率上限額
高断熱窓・ドア性能および大きさに応じた助成単価の合計1住戸200万円(防犯窓は300万円)
断熱材助成対象経費の1/31住戸100万円
高断熱浴槽定額1住戸95,000円
リフォーム瑕疵保険定額1契約7,000円

事前申込は令和8年5月29日から、交付申請兼実績報告の受付は令和8年6月30日から令和11年3月30日までです。

併用ルールでつまずきやすい一点

住宅省エネ2026キャンペーンは、**「国費が充当されている制度は、本キャンペーンの各事業と併用できません」**と明記しています。自治体の制度であっても、財源に国費が入っていれば併用できないということです。

一方、上記の東京都の事業が明確に禁じているのは「助成対象設備について、都および公社の他の同種の助成金の交付を重複して受けること」です。国の補助金との併給そのものは禁じられていませんが、断熱材の助成額は「国による補助金の交付を受ける場合にあっては、国の補助金交付額」を差し引いて算定すると定められており、国と都の両方を満額もらえるわけではありません。また他の補助金を併給する場合は、その額を差し引く前の助成金額が5万円以上の工事が対象とされています。制度ごとに書きぶりが違うので、要綱の併用条項を自分で読むか、登録事業者に確認してください。併用の考え方は補助金の併用ルールで整理しています。

窓:補助額の並びに国の優先順位が出ている

窓の補助額は、性能区分(Uw値)とサイズで細かく決まっています。以下はすべて戸建住宅および延床面積240㎡以下の非住宅建築物の場合で、1箇所(1製品)あたりの金額です。

内窓設置

性能区分特大 4.0㎡以上大 2.8〜4.0㎡中 1.6〜2.8㎡小 0.2〜1.6㎡
P(SS)Uw1.1以下140,000円89,000円58,000円36,000円
S Uw1.5以下76,000円52,000円34,000円22,000円

出典: 先進的窓リノベ2026事業 内窓設置

ガラス交換

性能区分特大 2.0㎡以上大 1.4〜2.0㎡中 0.8〜1.4㎡小 0.1〜0.8㎡
P(SS)Uw1.1以下78,000円52,000円32,000円11,000円
S Uw1.5以下53,000円35,000円23,000円7,000円
A Uw1.9以下41,000円27,000円18,000円5,000円

出典: 先進的窓リノベ2026事業 ガラス交換

外窓交換(カバー工法)

性能区分特大 4.0㎡以上大 2.8〜4.0㎡中 1.6〜2.8㎡小 0.2〜1.6㎡
P(SS)Uw1.1以下239,000円188,000円138,000円89,000円
S Uw1.5以下156,000円124,000円92,000円60,000円
A Uw1.9以下116,000円88,000円66,000円41,000円

出典: 先進的窓リノベ2026事業 外窓交換(カバー工法)

三つの表を並べると、同じ「窓の断熱」でも工法によって補助額が大きく違うことがわかります。国は外窓ごと交換して高性能化する工事に最も厚く配分し、ガラスだけの交換には抑えた額を割り当てています。集合住宅や240㎡超の非住宅では単価が別に設定されているため、自宅の区分で確認してください。

なお、みらいエコ住宅2026事業にも開口部の断熱改修メニューがありますが、性能区分によってどちらの事業に申請するかが振り分けられる設計です。性能区分P・Sの窓はガラス交換・内窓設置・外窓交換・ドア交換のいずれも窓リノベの対象です。性能区分Aは内窓設置だけがみらいエコの対象で、それ以外の工法は窓リノベ。性能区分B以下はみらいエコが受け皿になります(出典: みらいエコ住宅2026事業 開口部の断熱改修)。申請先が性能区分で一意に決まるため、同じ窓を両事業に出すことはできません。

実際にはいくら受け取っているのか

制度の上限より、実績のほうが現実的な目安になります。先進的窓リノベ2026事業の申請実績は、2026年7月末時点の累計で71,911件・77,533戸・160億6,672万円です(出典: 補助金申請額の推移)。なお月別の交付申請状況の表に載っている最新月は2026年7月で、冒頭に挙げた執行率19%は2026年8月25日0時時点の申請額ベースです。集計時点が違うため、この累計額を予算1,125億円で割った値とは一致しません。

単純に割ると、1戸あたりの平均補助額はおよそ20.7万円(16,066,720,000円 ÷ 77,533戸)。上限の100万円を使い切っているケースは多数派ではなく、リビングや寝室など数箇所の窓を対象にした工事が中心だと読めます。

みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠も同様で、2026年6月〜7月の累計は2,574戸・6億406万円、1戸あたり約23.5万円です(出典: 申請額の推移)。

壁・天井・床とエアコン:みらいエコ住宅2026の補助単価

躯体の断熱改修は、断熱材の使用量1㎥あたりの単価で補助額が決まります。

施工部位断熱性能FEDCB・A-2・A-1
外壁44,000円/㎥30,000円/㎥15,000円/㎥14,000円/㎥14,000円/㎥
屋根・天井44,000円/㎥30,000円/㎥15,000円/㎥14,000円/㎥13,000円/㎥
62,000円/㎥48,000円/㎥27,000円/㎥25,000円/㎥25,000円/㎥

さらに、部位ごとに断熱材の最低使用量が定められています。

施工部分熱伝導率0.052〜0.035熱伝導率0.034以下
外壁(戸建)9.7㎥5.3㎥
外壁(共同住宅)4.9㎥2.7㎥
屋根・天井9.2㎥5.1㎥
4.4㎥2.4㎥
基礎断熱1.32㎥0.72㎥

出典: みらいエコ住宅2026事業 躯体の断熱改修

この最低使用量が、躯体断熱と窓断熱の性格の違いをよく表しています。窓は1箇所から積み上げられますが、躯体は一定量以上まとめて施工しないと補助対象になりません。部分改修が効きにくいぶん、外壁の張り替えや大規模リフォームのタイミングと合わせる合理性があります。工事中の写真提出も必須要件です。

高効率エアコンは1箇所52,000円

断熱そのものとは別枠ですが、同じみらいエコ住宅2026事業では高効率エアコンの設置も対象で、52,000円/箇所が補助されます。要件は「定格冷房エネルギー消費効率の区分(い)を満たすエアコンであること」と、事務局に登録された型番であることです。なお、空気清浄機能・換気機能付きエアコンは別メニュー扱いで、この52,000円の対象外です(出典: みらいエコ住宅2026事業 特定エコ住宅設備の設置)。

断熱改修で冷暖房の負荷を下げてから機器を更新するのか、機器だけ先に替えるのかは、同じ補助事業の中で選べます。エアコン側でできる節約はエアコンの電気代を下げる方法にまとめています。

電気代の削減額を自分の家の数字で計算する

削減率を他人の数字で借りるより、自宅の検針票から出したほうが早く、ずれも小さくなります。手順は4つです。

手順1:冷暖房分の使用量を切り出す

電力会社のWeb明細で、直近12か月の月別使用量(kWh)を並べます。冷暖房をほとんど使わない月(多くの地域で4〜5月、10〜11月)の使用量を「ベース」とし、真夏・真冬の使用量からベースを引きます。この差分の年間合計が、おおまかな冷暖房分です。

厳密な計測ではありませんが、断熱改修が効く範囲を切り出すには十分です。使用量の内訳の考え方は電気代の内訳を分解するで詳しく扱っています。

手順2:金額に換算する

切り出したkWhに、契約中のプランの電力量料金単価を掛けます。**単価は検針票やWeb明細に記載されている自分の契約の数字を使ってください。**燃料費調整額と再エネ賦課金も乗るので、明細の「請求額 ÷ 使用量」で実効単価を出すのが手っ取り早い方法です。

手順3:削減率を「幅」で当てる

ここが唯一の仮定です。改修後に冷暖房分が何割減るかは事前には確定できないので、楽観・中庸・悲観の3本で計算します

たとえば冷暖房分が年間60,000円だった家なら、

  • 10%減 → 年6,000円
  • 20%減 → 年12,000円
  • 30%減 → 年18,000円

この3つの数字は算数であって、効果の裏付けではありません。営業資料に書かれた削減率をそのまま採用せず、悲観ケースでも納得できるかどうかで判断するのが安全です。

手順4:補助後の自己負担で回収年数を見る

回収年数は「(工事費 − 補助金) ÷ 年間削減額」です。前述のとおり窓リノベの1戸あたり平均補助額はおよそ20.7万円なので、工事費から実際に差し引ける額はここから見当がつきます。

そして正直に言えば、電気代の削減だけで断熱リフォームの費用を短期回収するのは簡単ではありません。それでも実施する人が多いのは、室温の安定、結露やカビの抑制、冬場の脱衣所や廊下の寒さといった、金額に換算しにくい部分の改善を目的にしているからです。回収年数だけで是非を決めるより、「快適性にいくらまで払うか」を先に決めてから補助金で自己負担を圧縮するという順序のほうが、判断がぶれません。

契約前に確認する6項目

補助金がある年は、それを理由に契約を急がせる説明が増えます。次の6点を、その場ではなく自分で確認してください。

  1. 登録事業者かどうか — 窓リノベもみらいエコも、消費者が直接申請することはできません。事務局に登録された事業者との契約が前提です(窓リノベ事業者の検索
  2. 製品が登録型番か — 補助対象は事務局に登録された製品に限られます(補助対象製品の検索
  3. 工事着手日が対象期間内か — 窓リノベは2025年11月28日以降の着手が条件
  4. 補助額の合計が5万円以上あるか — 窓リノベは合計5万円未満だと申請できません
  5. 予算の消化状況 — 2026年8月25日0時時点で窓リノベ19%、みらいエコのリフォーム4%。急かされたら執行率のページを自分で開いて確認する
  6. 自治体補助との併用可否 — 国費が充当されている制度は住宅省エネ2026キャンペーンと併用できません

見積書に工事箇所ごとの製品型番・性能区分・サイズ区分・補助見込額が書かれていない場合は、書面での提示を求めてください。書面の読み方は見積書のチェックポイントで解説しています。

蓄電池・太陽光と組み合わせるなら順番がある

断熱と発電・蓄電をまとめて検討する人は多いのですが、**先に断熱で需要そのものを小さくしたほうが、あとから買う設備も小さく済みます。**冷暖房のピークが下がれば、必要な太陽光の容量も蓄電池の容量も変わるからです。

そのうえで、2026年8月時点のお金の状況は次のとおりです。

国の蓄電池補助は止まっています。 令和7年度補正のDR家庭用蓄電池事業(1申請あたり上限60万円)は2026年3月24日に公募が始まり、2026年5月29日に予算到達で公募終了しました。次回公募は未公表です(出典: SII 令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業)。詳細は国のDR補助金の終了と次回の見通しにまとめています。

自治体の制度は動いています。 東京都の令和8年度「家庭における蓄電池導入促進事業」は蓄電容量10万円/kWh、DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸。2026年10月1日以降は、令和8年度の二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金でSIIが登録している機器に限られます(出典: 東京都 家庭における蓄電池導入促進事業)。

売電単価は下がっています。 2026年度の住宅用FIT(10kW未満)は1〜4年目が24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWhです(出典: 資源エネルギー庁 買取価格・期間等)。売るより使うほうが有利になりやすい単価なので、断熱で冷暖房需要を減らしつつ、残った需要を自家消費で埋める設計が現実的です。太陽光と蓄電池をセットで入れた場合の考え方は太陽光+蓄電池のROIを参照してください。

まとめ

  • 断熱リフォームの電気代削減率は、公的な補助制度でも評価の対象になっていません。国の補助金は、窓の性能・サイズや断熱材の使用量に対して支払われ、光熱費の結果に対しては支払われない設計です
  • 2026年に使える国の制度は先進的窓リノベ2026事業(予算1,125億円・1戸100万円上限)みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠(予算300億円・1戸40万〜100万円上限)。2026年8月25日0時時点の執行率はそれぞれ19%と4%です
  • 実績で見た1戸あたりの平均補助額は、窓リノベが約20.7万円、みらいエコのリフォームが約23.5万円。上限額ではなく実績で規模感をつかむほうが資金計画はぶれにくくなります
  • 削減額は検針票から冷暖房分を切り出し、楽観・中庸・悲観の3本で試算する。悲観ケースでも納得できる金額かどうかで判断し、補助金で自己負担を圧縮する順序で考えるのが安全です

よくある質問

Q.断熱リフォームで電気代は何%下がりますか?

A.「◯%下がる」と公的機関が保証している数字は見当たりません。削減幅は既存住宅の断熱状態、地域の気候、冷暖房の使い方、改修する部位と面積で変わるためです。環境省・国土交通省の補助事業も、補助額は窓の性能とサイズ、断熱材の使用量に対して決められており、電気代の削減率に対して支払われる建て付けにはなっていません。判断するときは、検針票で夏冬と中間期の使用量の差を出し、その差分に対して複数の削減率を当てはめて幅で見るのが現実的です。

Q.2026年に断熱リフォームで使える国の補助金は何ですか?

A.住宅省エネ2026キャンペーンのうち、リフォームで使えるのは環境省の先進的窓リノベ2026事業(窓・ドア)と国土交通省のみらいエコ住宅2026事業(躯体の断熱改修ほか)です。窓リノベは予算1,125億円・1戸あたり上限100万円、みらいエコのリフォーム枠は予算300億円で、上限は新築時期と工事基準により1戸あたり40万〜100万円。2026年8月25日0時時点の予算執行率は窓リノベが19%、みらいエコのリフォームが4%です。

Q.国の補助金と自治体の補助金は併用できますか?

A.住宅省エネ2026キャンペーンは「国費が充当されている制度は、本キャンペーンの各事業と併用できません」と明記しています。つまり自治体の制度でも、財源に国費が入っていれば併用できません。一方、東京都の令和8年度「既存住宅における省エネ改修促進事業」は、都および公社の他の同種の助成金との重複受給を禁じる一方、国の補助金との併給そのものは禁じていません。ただし断熱材の助成額は国の補助金交付額を差し引いて算定されるため、国と都の両方を満額受け取れるわけではありません。自治体ごとに扱いが違うので、申請前に交付要綱を確認してください。

Q.窓と壁、どちらを先に断熱するべきですか?

A.国の補助制度の建て付けから逆算すると、窓のほうが着手しやすい設計になっています。窓は1箇所ごとの定額補助で、戸建の内窓設置なら小サイズでも22,000円から、外窓交換(カバー工法)の最上位性能なら1箇所239,000円が出ます。一方、壁・屋根天井・床の断熱改修は断熱材の使用量(㎥)あたりの単価で、外壁なら戸建で9.7㎥以上(熱伝導率0.052〜0.035の場合)といった最低使用量を満たす必要があり、工事規模が大きくなります。予算と工期の制約が強いほど、窓から検討する合理性が高くなります。

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