ene-choice

PR 本記事にはアフィリエイト広告が含まれます

広大な太陽光パネルと蓄電池施設の全景

VPP(仮想発電所)と蓄電池の関係は?家庭が参加する仕組みと報酬の実態【2026年8月版】

エネチョイス編集部

この記事の結論

VPP(バーチャルパワープラント、仮想発電所)とは、資源エネルギー庁の定義では「需要家側エネルギーリソース、電力系統に直接接続されている発電設備、蓄電設備の保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御(需要家側エネルギーリソースからの逆潮流も含む)することで、発電所と同等の機能を提供すること」です。家庭用蓄電池はその構成要素のひとつで、住宅から参加する経路は主に2つあります。蓄電池アグリゲーターとDR契約を結び遠隔制御を受ける「アグリ型」と、小売電気事業者のDRメニューに加入する「小売型」です。2026年8月時点で公開されているDRメニューのインセンティブは、ポイント付与・電気料金の値引き・電気料金型の単価設定のいずれかで、金額を公表しているのは月額100円の割引など一部にとどまります。「年間◯万円稼げる」といった一律の相場は公的資料でも各社の公開情報でも確認できません。

VPP(仮想発電所)とは、家庭の蓄電池のような小さな電源をまとめて制御し、発電所と同じ機能を果たさせる仕組みのことです。 資源エネルギー庁が定義した言葉で、家庭用蓄電池はその部品のひとつとして組み込まれます。

ただし「蓄電池を置けば自動で収入が入る」という話ではありません。2026年8月時点で公開されている家庭向けメニューのインセンティブは、ポイント付与か電気料金の値引きが中心で、金額を明示しているものは少数です。 この記事では、国の定義と、国の補助事業に実際に登録された事業者・メニューの公開情報を軸に、自治体制度や各社の公表資料を突き合わせて、家庭から見たVPPの現在地を整理します。

【2026年8月25日時点】 国のDR家庭用蓄電池事業(令和7年度補正・1申請あたり上限60万円)は2026年3月24日に公募が始まり、2026年5月29日に交付申請額が予算に達して公募終了しています。次回公募は未公表のため、この補助金を前提にした導入計画は現時点では立てられません。出典: SII 令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業

この記事でわかること

  • 資源エネルギー庁の定義によるVPP・DR・アグリゲーターの正確な意味
  • 家庭が参加する2つのルート(アグリ型と小売型)の違いと契約の縛り
  • 国の補助事業に登録された蓄電池アグリゲーター12社とDRメニュー8件の公開情報
  • 実際のインセンティブの形と、「年間◯万円」が公表されていない理由
  • 参加前に確認すべき制御範囲・保証・料金プランの落とし穴

VPP(仮想発電所)とは何か、国の定義で確認する

「発電所と同等の機能を提供すること」が定義

資源エネルギー庁はVPPを次のように定義しています。

バーチャルパワープラント(VPP)とは、需要家側エネルギーリソース、電力系統に直接接続されている発電設備、蓄電設備の保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御(需要家側エネルギーリソースからの逆潮流も含む)することで、発電所と同等の機能を提供することです。 (出典: 資源エネルギー庁 VPP・DRとは

同庁は背景として、東日本大震災に伴う電力需給のひっ迫を契機に需給バランスを意識したエネルギー管理の重要性が認識されたこと、天候に左右される再エネは供給量を制御できないこと、そして需要家側の分散型リソースをIoTで束ね(アグリゲーション)遠隔・統合制御すれば需給バランスの調整に使えることを挙げています。「あたかも一つの発電所のように機能する」ことが、仮想発電所と呼ばれる理由です。

用語の階層も整理されています。需要家の受電点以下(behind the meter)にある発電・蓄電・需要設備が需要家側エネルギーリソース(DSR)、それに系統直結の発電・蓄電設備を加えたものが**分散型エネルギーリソース(DER)**です(出典: 資源エネルギー庁 VPP・DRに関する用語一覧)。家庭用蓄電池はDSRにあたります。

VPPとDRは別の言葉

混同されやすいのですが、**DR(ディマンドリスポンス)は「電力需要パターンを変化させること」**であり、VPPとは指す範囲が違います。DRは需要制御のパターンで2つに分かれます。

区分内容蓄電池での動作
上げDRDR発動により電気の需要量を増やす。再エネの過剰出力分を消費・吸収する充電する
下げDRDR発動により電気の需要量を減らす。ピーク時に需要と供給のバランスを取る放電する(家庭内で使う)

出典: 資源エネルギー庁 VPP・DRとは

さらに需要制御の方法でも2つに分かれます。電気料金の設定で需要を動かす「電気料金型」と、契約に基づく指令に応じて対価(報奨金)を支払う「インセンティブ型」です。インセンティブ型の下げDRは特に「ネガワット取引」と呼ばれます。DRの基礎はデマンドレスポンスの仕組みでも解説しています。

アグリゲーターは2種類ある

家庭と電力システムの間に立つのがアグリゲーターです。資源エネルギー庁は役割を2つに分けています。

  • リソースアグリゲーター: 需要家とVPPサービス契約を直接締結してリソース制御を行う事業者
  • アグリゲーションコーディネーター: リソースアグリゲーターが制御した電力量を束ね、一般送配電事業者や小売電気事業者と直接電力取引を行う事業者

(出典: 資源エネルギー庁 VPP・DRに関する用語一覧

同庁の解説記事では、アグリゲーターは「特定卸供給事業者」とも呼ばれると説明されています(出典: 資源エネルギー庁 電力の需給バランスを調整する司令塔「アグリゲーター」とは?)。

家庭が参加する2つのルート:アグリ型と小売型

抽象論ではなく、実際に家庭が参加する経路が明文化されているのが、国のDR家庭用蓄電池事業の公募要領です。ここでは補助対象者の要件として、次のどちらかに該当することが求められています。

  1. アグリ型: 導入する蓄電システムを対象にDRを行うことについて、蓄電池アグリゲーターとDR契約を締結する
  2. 小売型: 小売電気事業者が提供するDRメニューに加入する

そしてDR契約またはDRメニューへの加入は、少なくとも2028年3月31日まで継続することとされています(出典: SII 令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業 公募要領)。補助金を使う場合、参加は数年単位の約束になるということです。

DR契約の中身も具体的に定義されています。公募要領は、蓄電池アグリゲーターが蓄電システムの状態を監視し、需給ひっ迫時の下げDRと再エネ出力制御対策に寄与する上げDRを遠隔でコントロールすることを契約内容に含むもの、としたうえで次のように整理しています。

  • 需給ひっ迫時の下げDR ⇒ 遠隔での制御を必須
  • 再エネ出力制御対策時の上げDR ⇒ 遠隔制御または制御指示で対応

つまりアグリ型では、放電側は事業者が遠隔で操作します。小売型はメニューによって差があり、メールやアプリで要請を受けて自分でモードを変えるタイプ(東京電力エナジーパートナー、TGオクトパスエナジー、九州電力など)と、事業者が遠隔制御するタイプ(UPDATER)の両方があります。「自動運転で放っておける」かどうかはルートとメニュー次第です。

登録されている蓄電池アグリゲーター

SIIが公表している蓄電池アグリゲーター一覧(2026年5月21日時点)には、以下の12社が掲載されています。

No.蓄電池アグリゲーター
1株式会社NTTスマイルエナジー
2東京瓦斯株式会社
3東邦瓦斯株式会社
4シャープエネルギーソリューション株式会社
5パナソニック エレクトリックワークス株式会社
6株式会社Shizen Connect
7Nature株式会社
8NextDrive株式会社
9北陸電力株式会社
10auエネルギー&ライフ株式会社
11ENEOS Power株式会社
12エリーパワー株式会社

出典: SII 蓄電池アグリゲーター一覧(PDF)

これは「この補助事業に登録した事業者」の一覧であり、国内のVPP事業者を網羅したものではありません。また掲載の連絡先は販売事業者向けで、購入検討者の問い合わせ先ではないとSIIは注記しています。

実際のインセンティブは「ポイント」か「値引き」

家庭がいちばん知りたいのは金額でしょう。ここも推測ではなく、国の補助事業に登録されたDRメニュー一覧(2026年5月13日時点)で確認できます。

小売電気事業者DRの種類メニュー名称提供地域
東邦ガス株式会社電気料金型トクトクタイムプラン(昼トク)ほか愛知・岐阜・三重・静岡(富士川以西)・長野 ※一部地域を除く
東京電力エナジーパートナー株式会社インセンティブ型エコ・省エネチャレンジ全国(沖縄県・島嶼地域など一部を除く)
TGオクトパスエナジー株式会社インセンティブ型オクトパス・家庭用蓄電池DRチャレンジ全国(沖縄・離島を除く)
九州電力株式会社インセンティブ型九電ecoアプリ九州エリア
HTBエナジー株式会社電気料金型低圧市場連動プラン全国(沖縄・離島を除く)
株式会社UPDATERインセンティブ型蓄電池制御によるDRオプション東京電力エリア
サーラeエナジー株式会社インセンティブ型サーラのえこチャレンジ東京エリア・中部エリア
日本エネルギー総合システム株式会社電気料金型DReco電灯A ほか東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州

出典: SII DRメニュー一覧(PDF)

同資料に記載されたインセンティブの内容を見ると、形は3通りです。

  • ポイント付与: 東京電力エナジーパートナー、九州電力、サーラeエナジー
  • 電気料金の値引き: TGオクトパスエナジー、UPDATER
  • 単価設定で需要を動かす電気料金型: 東邦ガスと日本エネルギー総合システムはあらかじめ決めた季節・時間帯別の単価、HTBエナジーはJEPXスポット市場に連動して30分ごとに価格が変わる市場連動型

金額が明示されている数少ない例が、UPDATERの「蓄電池制御によるDRオプション」で、同資料には月額100円(税込)を電気料金から割引と記載されています。同社は自社サイトでも、日々の電力需給状況等をもとに蓄電池の制御(充電・放電・待機等)を代行すると説明しています(出典: UPDATER みんな電力 蓄電池)。

ポイント型は事前に年額を確定できません。東京電力エナジーパートナーは「エコ・省エネチャレンジの対象時間帯によって、進呈するポイントが変動します」とし、各対象時間帯のポイントはお知らせメールで案内する方式です。成否の判定はベースライン方式で、過去の使用状況から算出した標準的な使用量に対し0.01kWh以上削減(または増加)できた場合に成功としています。この算定は資源エネルギー庁の「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスに関するガイドライン」(2025年11月19日最終改定)に基づくとされています(出典: 東京電力エナジーパートナー エコ・省エネチャレンジ資源エネルギー庁 資料ダウンロード)。

「VPPで年間◯万円」という水準は、公的資料でも各社の公開情報でも確認できません。 見積もり時にそうした金額を提示されたら、どのメニューの、どの計算根拠による数字なのかを書面で示してもらってください。

なお市場収益の分配については、ENEOS Powerが「2026年以降、ENEOS Powerはお客さまが導入された蓄電池を用いて各種電力市場へ参入するとともに、市場活用時や需給逼迫時に遠隔制御する事で得た市場収益の一部をお客さまへ還元するサービスの展開を検討しています」としつつ、「ENEOS Powerが各種電力市場へ参入する時期は予定段階にあり、現時点で確定しているものではありません」と明記しています(出典: ENEOS Power 蓄電池)。家庭が市場収益を直接受け取るモデルは、まだ一般化した段階にはありません。

お金の話:補助金とFIT単価から見た2026年8月の現在地

国の補助金は「使えない期間」

冒頭のとおり、国のDR家庭用蓄電池事業は2026年5月29日に予算到達で公募終了しています。SIIの公表によれば、2026年8月19日時点の交付決定は8,508件、総額3,593,467,441円です。次回公募は未公表のため、「国の補助金が出るから今が有利」という説明を受けたら、その場で公募状況を確認してください。制度の設計は、補助金基準額が初期実効容量1kWhあたり3.45万円、補助率が設備費と工事費の合計の3/10以内、1申請あたりの上限が60万円というものでした。また同事業は他の国庫補助金と併用できず、自治体の補助金との併用可否は当該自治体の窓口に確認するよう案内されています(出典: SII 事業概要資料(PDF))。経緯は国のDR補助金の終了と次回の見通しにまとめています。

もうひとつ、価格の目安として使える公的な数字があります。同事業の公募要領は補助対象設備の条件として、蓄電システム購入価格と工事費の合計が2025年度の目標価格以下であることを求めており、その目標価格を**12.5万円/kWh(蓄電容量あたり、設備費+工事費・据付費、税抜)**と定めています。これは補助対象かどうかの判定に使う基準であって販売価格の相場ではありませんが、見積もりが妥当な水準かを見る物差しにはなります。

東京都はDR参加を上乗せで評価している

自治体の制度は動いています。東京都の令和8年度「家庭における蓄電池導入促進事業」は蓄電容量10万円/kWhが基本で、DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸です。DR実証に参加する場合は加算があり、エネルギーマネジメント機器およびIoT関連機器を設置する場合は1台当たり15万円、設置しない場合は1台当たり10万円の加算とされています。蓄電池ユニットの増設は6万円/kWh・上限72万円/戸という別枠です。なお、2026年10月1日以降に事前申込をする場合は、SIIの令和8年度登録済製品一覧に登録された機器のみが助成対象になります(出典: クール・ネット東京 令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業)。詳細は東京都の蓄電池補助金2026を参照してください。

注意点として、都は「蓄電池システムの交付申請兼実績報告前に、DR実証契約を締結する必要があります」としています。後から契約しても上乗せは適用されません。

売電単価は下がっている

2026年度の住宅用FIT(10kW未満)は、1〜4年目が24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWhです。この価格は2025年度下半期にも前倒しで適用されています(出典: 資源エネルギー庁 買取価格・期間等)。売るより使うほうが有利になる場面が増えており、蓄電池の経済性の主役はあくまで自家消費です。DRのインセンティブはその上乗せと考えるのが実態に近い見方です。買取期間満了後の選択肢は卒FIT後の進め方で整理しています。

参加前に確認したい5つのこと

1. 停電への備えは残るのか

SIIは事業のリーフレットで「需給ひっ迫時のDR制御は電気が使えなくなるの?」という問いに対し、「電気が使用できなくなるわけではありません」「需給ひっ迫時のDR制御は、蓄電システムに貯めてある電気をご家庭内で優先的に使用するモード等へ切り替えが行われたりするものが一般的です」と回答しています(出典: SII 事業概要資料(PDF))。

事業者側の実装例では、UPDATERが「お客さまが最低充電量を設定している場合、充電量が最低充電量を下回る制御は行いません」と明記しています。下限を設定できるか、何%まで下げられるかは契約ごとに違うので、約款で確認してください。

2. IoT機器の費用は誰が負担するのか

SIIは「IoT機器(HEMS等)は必須なの?」という問いに、必要不可欠な場合とそうでない場合があるとしたうえで、**「問い合わせの結果必須の場合においても、補助金の対象ではありません」**と明記しています。機器代が見積もりに含まれているか、その分は補助対象外である点を確認しておきましょう。

3. 契約している料金プランと衝突しないか

これは見落としやすい点です。東京電力エナジーパートナーは、夜間の料金単価が安いプラン(スマートライフS・L、夜トク8・12、電化上手など)に加入している場合、安い時間帯の使用を高い時間帯へシフトすると電気料金が高くなる可能性があると注意喚起しています。さらに、太陽光発電設備を設置している場合は「ポイント進呈の対象とならない可能性が高い」ともしています。上げDRの要請に応じることが、そのまま自宅の経済性につながるとは限りません。

4. 保証の免責条件と矛盾しないか

充放電回数が増えることで寿命が何年縮む、という公的なデータは見当たりません。一方で保証の免責条件は明文化されています。パナソニックは免責事項に「蓄電池の日常使用可能容量に対し1日1サイクルを超えて、日常的に使用されていることが確認された場合」を挙げています(出典: パナソニック 免責事項)。DR制御の頻度が保証条件と矛盾しないかは、メーカーの保証書と事業者の約款を並べて確認するのが確実です。保証の読み方は蓄電池の寿命と保証の比較にまとめています。

5. 何年縛られるのか

国の補助金を使う場合、DR契約またはDRメニューへの加入は少なくとも2028年3月31日まで継続が必要です。さらに公募要領は、DR対応期間終了後も処分制限期間中は善良なる管理者として使用し、売却や廃棄を含む活用状況の変更が必要な場合は事前にSIIへ連絡することを求めています。転居や売却の予定があるなら、先に確認しておくべき条件です。

「VPPで儲かる」という営業トークへの向き合い方

国民生活センターは2021年6月3日に「家庭用蓄電池の勧誘トラブルにご注意!」を公表しています。PIO-NETに寄せられた家庭用蓄電池の相談件数は2016年度325件、2017年度553件、2018年度926件、2019年度1,302件、2020年度1,314件と増加傾向にあり、太陽光の買取期間終了後の不安につけ込む勧誘や、「補助金が出る」という虚偽の説明を受けた事例が挙げられています。同センターは消費者へのアドバイスとして、突然の訪問には事業者名や目的等を確認すること、導入のメリットだけでなくコストも十分考慮すること、その場で契約せず複数社から見積もりをとり比較検討すること、契約書の内容を確認することを挙げています(出典: 国民生活センター 家庭用蓄電池の勧誘トラブルにご注意!)。

VPPは制度としては実在しますし、国も自治体も推進しています。ただし2026年8月時点で家庭が受け取れるものは、ポイントか電気料金の値引きが中心です。次の3点を書面で確認できないなら、判断を急がないでください。

  1. 参加するのはアグリ型か小売型か、契約相手は誰か
  2. インセンティブの種類(ポイント/値引き/単価)と計算方法、および支払い時期
  3. 契約期間と中途解約の条件、遠隔制御の範囲と最低充電量の設定可否

なお、国のDR家庭用蓄電池事業の公募要領には、太陽光発電設備の設置を補助要件とする記載はありません。太陽光がない住宅でも、蓄電池単体でDRの対象になり得る制度設計です。

まとめ

  • VPP(仮想発電所)は資源エネルギー庁が定義した用語で、**分散型リソースを制御して「発電所と同等の機能を提供すること」**を指す。家庭用蓄電池はその構成要素のひとつ
  • 家庭の参加ルートは**アグリ型(アグリゲーターと契約し遠隔制御を受ける)小売型(小売電気事業者のDRメニューに加入する)**の2つ。補助金を使う場合は少なくとも2028年3月31日まで継続が必要
  • 公開されているインセンティブはポイント付与・電気料金の値引き・電気料金型の単価設定が中心。金額を明示している例は月額100円の割引など一部で、一律の相場は公表されていない
  • 国の補助金は2026年5月29日で公募終了。東京都はDR実証参加に1台当たり10万円または15万円を加算しており、当面は自治体制度と自家消費メリットで採算を見るのが現実的

よくある質問

Q.家庭がVPPに参加するには何が必要ですか?

A.国のDR家庭用蓄電池事業の公募要領では、参加ルートが2つ示されています。ひとつは蓄電池アグリゲーターとDR契約を結び、蓄電システムの状態監視と遠隔制御を受ける「アグリ型」。もうひとつは小売電気事業者が提供するDRメニューに加入する「小売型」です。前提として、蓄電システム自体がDRに対応している必要があり、HEMSゲートウェイなどのIoT化関連機器を介した対応も認められています。IoT機器が必須かどうかは機種とサービスによって異なるため、SIIは販売事業者やアグリゲーターへの確認を案内しています。

Q.VPPに参加すると、いくらもらえますか?

A.一律の相場は公表されていません。国のDR家庭用蓄電池事業に登録されたDRメニュー一覧(2026年5月13日時点)を見ると、インセンティブの形はポイント付与、電気料金の値引き、時間帯別の単価設定の3種類です。金額を明示している例としては、株式会社UPDATERの「蓄電池制御によるDRオプション」が月額100円(税込)を電気料金から割引すると記載しています。東京電力エナジーパートナーや九州電力のメニューはポイント制で、進呈ポイントは対象時間帯ごとに変動するとしており、事前に年額を確定できる作りにはなっていません。

Q.遠隔制御されると、停電に備えた電気が残らないのでは?

A.SIIは事業のリーフレットで「電気が使用できなくなるわけではありません」「需給ひっ迫時のDR制御は、蓄電システムに貯めてある電気をご家庭内で優先的に使用するモード等へ切り替えが行われたりするものが一般的です」と説明しています。事業者側でも、株式会社UPDATERは「お客さまが最低充電量を設定している場合、充電量が最低充電量を下回る制御は行いません」と明記しています。ただし下限の設定可否や値は契約ごとに違うため、約款で確認してください。

Q.VPPに参加すると蓄電池の保証や寿命に影響しますか?

A.充放電が増えること自体を「寿命が何年縮む」と数値化した公的データは見当たりません。一方で、保証の免責条件は確認が必要です。パナソニックは免責事項に「蓄電池の日常使用可能容量に対し1日1サイクルを超えて、日常的に使用されていることが確認された場合」を挙げています。DRの制御頻度が保証条件と矛盾しないか、契約前にメーカーの保証書と事業者の約款を突き合わせておくのが確実です。

関連記事